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カーネルの構造と機能

395 バイト除去, 2010年10月21日 (木) 10:41
/* カーネル空間とユーザ空間 */
[[オペレーティングシステムとは何か#何をさしてオペレーティングシステムと呼ぶのか|何をさしてオペレーティングシステムと呼ぶのか]]の議論でもでも少し取り上げましたが、
いろいろな切口でカーネルを眺めることはできます。ここでは、最初はわかりやすいであろう「プログラムが動作する」という切口から考えてみます。
 
[[File:User-kernel-mode.png|thumb|right|300px|ユーザ空間とカーネル空間]]
プログラムが動作する時、システム上では2つの処理空間で処理が行われます。1つはユーザ空間(User space)、もう1つがカーネル空間(Kernel space)です。この2つの空間を行き来して処理を進めます。といっても、プログラムが動作する際、どちらの空間で処理されているかといったことをユーザが意識する必要はありません。
 
 
[[File:User-kernel-mode.png|thumb|ユーザ空間とカーネル空間]]
あるいは/sys/以下のファイルのようにファイルの形でカーネルへのインタフェースを介してカーネルの機能を利用できる形にしています。ユーザからは直接カーネル空間を操作することはできません。Kernel(核)という言葉は元々は堅い殻に守られた種の意味ですが、この意味のようにユーザ側から見ると、カーネル空間は堅い殻に守られたオペレーティングシステム内部というように見えます。
[[File:User-kernel-mode-2.png|thumb|left|300px|write(2)実行時のタイムライン]]
ここでプログラムがデータを処理し、ファイルにデータを書き込む時を考えてみましょう。ユーザ空間でデータが処理され、write(2)でファイルに書込にいきます。すると、制御は一旦カーネル空間に移ります。カーネルでの処理が済んで、またユーザ空間に戻ってきます。このようにカーネルはユーザ空間で動くプログラムの制御と、カーネル内での必要な資源の提供と管理を行っています。以下に単純化したモデルを示してみます。
 
;補足: write(2)と書いている2の意味はオンラインマニュアルの区分を示しています。2はシステムコール、3はライブラリの意味です。 manコマンドにオプション 2 write と与えるとwrite(2)が表示されます。
write(fd,buf,length)
.
------------------->時間軸
.
------------------------------
ユーザ空間
----+ +------>処理の流れ
| |
-----|--------|----------------
| |
+-+ +-+ カーネル空間
-------|---|------------------
+--+
ハードウェア資源
==== システムコール ====
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