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OS誕生からLinuxまでの歴史

7 バイト追加, 2014年7月5日 (土) 09:30
/* Linux */
1985年から1995年までの10年間は、色々なバージョンのUNIXが増殖した時代といえるでしょう。UNIXの流行とともに、色々な会社が色々なUNIXを実装して売り出していきます。日本でも通産省の大失敗プロジェクトであるΣプロジェクトが行われていた頃です。色々な会社のUNIXマシンを製造し、少しでも自分のシェアを独占しようと奔走していたころです。このような背景があってAT&Tが BSDIの邪魔をし、その邪魔ができないと見るやいなや、UCBも含めて訴えていた頃です。なんと情けない時代でしょう。そんなAT&Tや他の企業のドタバタも 95年以降は鎮静化します。理由は簡単です。Windows がディスクトップUNIXのシェアを食い、Windows NTがサーバのシェアを食ったからです。
 
 
== Linux ==
 
 
=== Linuxの誕生前夜 ===
 
Linuxが生まれる1991年前夜、既にOSのトレンドは新しい世界に入っていました。それはマイクロカーネル技術を使ったOSです。マイクロカーネルのポイントは提供するサービスと、最小限のコントロールのみしか残していない小さなカーネルから出来上がっている所です。 最小限のコントロールとは、メモリ、タスク、プロセス間通信、(最小限必要なハードウェアの)デバイスドライバなどです。ファイルシステム、ネットワーク機能、プロセス管理、仮想記憶管理などなどはサーバプログラムとして動作しています。それまでのUNIXカーネルはOSが果たすべき機能はすべて1つのカーネル内で行われているモノリシック・カーネルとよばれるタイプでした。
=== Linux誕生 ===
 
フィンランドの大学生 Linus Torvaldsが1991年にLinux version 0.02をリリースしました。1994年にLinux 1.0をリリースしました。 Linuxを一躍有名にしたのは、使い勝手でもなく、新規性でもなく、処理能力でもありません。1992年にあったネットニュース上での大喧嘩でした。
=== Torvalds vs. Tanenbaum ===
 
1992年にcomp.os.minixで行われたLinuxの生みの親Torvaldsとオペーレーティングシステム研究者の大御所Tanenbaum教授との論争です。"Linux is obsolete"というタイトルで書いた教授の記事の趣旨は「90年代に70年代の技術であるモノリシックカーネルであること」「ポータビリティに欠けること」の2点です。これは