システムにおけるパスワード管理の概要
はじめに
パスワード管理の方法と、パスワードを入手された時の問題点を整理してみましょう。
その前に、パスワードに123456やpasswordといったものやアカウント名adminでパスワードがadminといったものを使っている「これはひどい」といいたくなるパスワードでは、さしたる事前の準備も必要なく、いくつか試せばいいので、いくらパスワードの管理をシステム側で頑張っても無理です。
これはさすがに、ウカツなパスワードとしか呼びようがありませんが、これはユーザだけが悪いわけではなく、システムがこのようなパスワードを許容すること自体が、システムの欠陥だと私は思います。最近のシステムではユーザがパスワードを選ぶ際に一定の強度を満たしていない場合は警告を出したり受け付けないといったものも多く、ずいぶんと状況は改善されつつあります。
ある程度の複雑さをもったパスワードに関しては、これはパスワード管理ファイルをサイトから流出させ、専用のコンピュータを用意してパスワードを見つける処理を行うというのが前提となります。 2012年に発生した45万件のパスワードを流出させたYahooのケース、2013年に発生した3,800万件のパスワードを流出させたAdobeのケースなどがこれにあたります。
以下に3つのパスワード管理のパターンを説明し、次に、どのような方法でパスワードを見つけていくかの説明を加えます。