「GECOSフィールド」の版間の差分
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そのコメントフィールド全体をコメント欄的に使っています。 | そのコメントフィールド全体をコメント欄的に使っています。 | ||
ところがGECOSフィールドを更新するためのコマンド[[http://man7.org/linux/man-pages/man1/chfn.1.html chfn]]を使うと、コメント欄がGECOS形式でアップデートされます。 | |||
コマンドusermodの-cオプションを使うとコメントフィールド全体をコメント欄として設定することができますが、コマンドusermodはroot権限でしか使うことができません。 | コマンドusermodの-cオプションを使うとコメントフィールド全体をコメント欄として設定することができますが、コマンドusermodはroot権限でしか使うことができません。 | ||
パスワードファイル中のGECOSフィールド/コメントフィールドは、これまでのUNIXが生まれてから色々な変遷を辿って今に至る歴史を感じることができます。 | パスワードファイル中のGECOSフィールド/コメントフィールドは、これまでのUNIXが生まれてから色々な変遷を辿って今に至る歴史を感じることができます。 |
2019年4月3日 (水) 06:36時点における版
GECOSフィールド
本サイトでのパスワードファイル中のコメントをかけるフィールドに関してはコメントフィールドと呼んでいますが、ここは伝統的にはGECOSフィールドあるいはGECOS情報と呼ばれています。 これはGECOSとは米ジェネラル・エレクトリック社が1960年代前期に開発したオペレーティングシステム GCOS(General Comprehensive Operating System) のことです。 ちなみに現在はBullに引き継がれ最新バージョンはGCOS 8としてサポートされています。 なぜUNIXのコメントフィールドがGECOSフィールドと呼ばれているかというと、むかしベル研究所の頃にGCOSに接続するために必要な情報がこのフィールドにかかれていたためです。 ここはカンマで区切られたリストで、特に何を書くか正確に定義づけられているわけではありませんが、慣習的に次のようになっています。
- ユーザのフルネーム
- 部屋番号やビル名
- オフィスの電話番号
- その他のコンタクト先(FAX番号など)
これはベル研究所でUNIXが生まれた頃から続いている慣習ですが、現在では利用者のフルネーム程度は入れますが、これが必須というわけではありません。 ここのフィールド情報を書き換える時はコマンドchfnを使います。
非GECOSフィールド対応のケース
デフォルトでGECOSフィールド形式を採用していないディストリビューションもあります。 たとえばCentOS系のディストリビューションではデフォルトでGECOSフィールド形式を使っていません。 そのコメントフィールド全体をコメント欄的に使っています。 ところがGECOSフィールドを更新するためのコマンド[chfn]を使うと、コメント欄がGECOS形式でアップデートされます。 コマンドusermodの-cオプションを使うとコメントフィールド全体をコメント欄として設定することができますが、コマンドusermodはroot権限でしか使うことができません。 パスワードファイル中のGECOSフィールド/コメントフィールドは、これまでのUNIXが生まれてから色々な変遷を辿って今に至る歴史を感じることができます。